田中陽希さん『日本3百名山ひと筆書き』を終えて

2021年8月2日(月)田中陽希さんが301座目となる利尻山(北海道)への登頂を果たし、『日本3百名山ひと筆書き』の挑戦を終えられました。2018年1月1日からスタートし、3年7ヶ月に渡る長い長い旅でした。その間、さまざまな困難にぶつかり、数々の変更や調整、想像もしていなかった決断を余儀なくされました。それらをすべて乗り越え、自ら決めた挑戦を最後まで成し遂げた田中陽希さんに心からお祝いを申し上げたいと思います。陽希さんが歩き続ける姿から、たくさんの方々が勇気や力をいただいたと思います。
三百名山全山踏破、本当におめでとうございます。そして、お疲れさまでした。

挑戦を終えてから一週間。北海道富良野市のご実家で過ごす陽希さんにコメントをいただきました。

「最後まで歩き続けられたことだけで充分だと」(田中陽希)

8月2日(月)9時30分から登り始め、13時30分に301座目となる利尻山の登頂を果たしました。山頂は雲がかかっていましたが、14時頃から晴れてきて、一時間ほど景色を楽しむことができました。

旅の途中には、「最後の利尻山は雲ひとつない真っ青な晴天の日に登頂したい」と思っていました。想い描いたとおりの登頂にはなりませんでしたが、それでもよかったのではないかと感じています。3年7ヶ月間、骨折や地震、気象の変化、コロナの影響などさまざまな出来事がありました。それらを乗り越えて最後まで歩き続けられたということだけで、もう充分なんじゃないかと思ったのです。

いまは富良野の実家で、日記や手紙を書きながら過ごしています。挑戦を終えることの意味について、あらためて考えているところです。長い旅の間にはあまりにたくさんのことがありすぎましたので、旅全体を振り返るにはまだまだ時間が必要ですが、これから少しずつ心の中で整理していきたいと思っています。

久しぶりに故郷・富良野でくつろぐ陽希さん。「今日からだいぶ涼しくなってきました。秋の気配を感じます」


『日本3百名山ひと筆書き」3年7ヶ月に渡る旅の一コマ