2018年元日から「日本3百名山全山ひと筆書き」を続けているアドベンチャーレーサーの田中陽希さん。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、その旅は4年目を迎え、2021年3月現在であと18座のところまできている。
そんな田中陽希さんは、2020年春の緊急事態宣言発令時、山形県を歩いていた。県をまたいだ移動がままならなくなり、急遽、酒田市で3ヶ月の空き家生活を送ることになる。本書はそんな想定外の生活のなかで、リモートインタビューを通して語られた言葉をまとめたものだ。
先の見えない不安を抱えながら(それは私たち誰もが同じだった)、自らの半生を振り返り、なぜ自分が挑戦を続けるのか考え、挑戦を終えた後の未来について想いを馳せる。経験したことがない時間のなかで、家族や仲間を想い、次世代を担う子どもたちに向けてエールの言葉を重ねる。
本気で生きることとはどういうことなのかを考えさせられる一冊。帯には料理研究家の土井善晴さんが言葉を寄せてくださった。
本サイト千葉がインタビューと構成を担当。
2021年3月19日発売
書著 田中陽希
構成 千葉弓子
発行 株式会社平凡社